宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

ルドルフはなぜ死んだ?歴史家が衝撃の結論



『宝塚Pocket』に歴史解説記事を寄せた先生による、ルドルフの死の真相とは


『宝塚Pocket』の目玉記事は、なんといっても、キャストボイス!


(というか、前は公式HPに掲載していたものを、『宝塚Pocket』アプリをダウンロードした人だけが読めるようにしたわけですが・・・)


実は、公式HPで最近見ないな・・・と思っていた、


『うたかたの恋の時代のハプスブルク帝国を解説!』


みたいな歴史背景紹介記事も、『宝塚Pocket』に移管されております。


『宝塚Pocket』版では、『歌劇』に連載されている『ワールドワイド・タカラヅカ』のように、歴史の専門家に編集部がインタビューする形式の記事になっています。



このたび、『うたかたの恋』に合わせて、清泉女子大学文学部文化史学科 准教授 大井知範先生による、


「エリザベートの愛息、皇太子ルドルフが生きた時代のウイーン」という記事が公開されました。


専門家の先生は、基本的に歴史の専門家であって、宝塚の専門家ではないので、ファンが作品をより楽しむために知りたい情報と、先生の解説が合っているのかな?な時もあったりしますが💦


今回の記事は、ルドルフの少し後に活躍した、伝統に反旗をひるがえし、性のタブー表現に挑戦した画家のグスタフ・クリムトやエゴン・シーレ、


無意識や性の抑圧など、目に見えない精神世界を研究した、精神分析学の権威であるジークムント・フロイトなど、


「ウイーン世紀末文化」(海外では「世紀転換期ウイーン」と呼ぶそうです)についての解説がメインでした。


古い体制で強いられた制約、父との政治的対立、自由への憧れなど、ルドルフの思想や行動は、


世紀末、そして世紀の転換期にあったウイーンの時代の空気と、根底で響き合っていたのではないか?という視点からの解説は、とてもわかりやすかったです。




大井知範先生に興味を持ち、お名前で検索しますと、先生が執筆されているブログを発見しました。


その中に、「ルドルフはなぜ死んだのか」という文字が!



先生!気になる!教えてください!






結論







わかりません!




え。




ルドルフが残した遺書には、決定的な理由は書かれておらず、王家に残された文書の多くはいまだ金庫の中か、あるいは廃棄されたか。


結局、


・父との政治的確執


・妻との不和


・マリーとこの世で結ばれないなら、せめてあの世で・・・


宝塚ファンにはおなじみの理由も、それぞれ理由の一つではあったかもしれないが、決定的であったとまでは?


ちなみに、


政治的陰謀やクーデター未遂、マイヤーリンクの館にフリードリヒ大公や官憲が押しかけ、ルドルフを逮捕しようとするのは、歴史研究の視点では


完全なフィクション


だそうです。




有力な説は、



鬱病や身体的な病(重度の性病)による苦しみから逃れるための自殺



東宝版エリザベートでも、フランス病という隠語で呼ばれていた、あの病気・・・



個人的には、愛ゆえに 説を推します。