宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

もしも真風ボンドが実在したら!?





宝塚歌劇Pocktに、東京工科大学教授である落合浩太郎さんへのインタビュー『歴史の影にスパイあり!?』が掲載されておりました。


教授、真風涼帆さんのようにカッコイイスパイは、現実にいるんですか?


この作品(管理人注:原作の007シリーズ)は、海軍でスパイ活動に従事していた元プロのイアン・フレミングが、エンターティンメントに徹して描いた世界です。


現実離れしているからこそ味わえる、魅力的なスパイの物語を楽しんでください。


でしょうね。


落合浩太郎氏の著作『近現代スパイの作法』によると、



スパイの任務は、敵方の機密情報などを秘密裏に探り、自分の陣営を有利に運ぶこと。


ほとんどのスパイは、外交官やジャーナリストとしての本業を持っており、



華麗なハンドルさばきでカーチェイス!


港の倉庫街の第3倉庫での銃撃戦!


敵のヘリにぶら下がり、パラシュートで脱出、



のようなシチュエーションに遭遇することなく、職業人生を終えるそうです。



紅子:えー、マジで?


管理人:ニュースで、


「○○国のジャーナリストが、都内で市街地で信号や車線を無視して暴走し、何台もの車や道沿いの店舗を壊して走り抜け、銃撃戦の末逮捕されました。」


と聞いた事、あります?


紅子:ない。


管理人:スパイの鉄則


・道路交通法は遵守


・服装はなるべく地味に、目立たず生活。自動車は中古のセダン


・敵に襲われたら、


1,逃げる


2,隠れる


3,仲間を呼ぶ


4,戦うのは最後の手段



銃撃戦やビル爆破を防ぐ任務などは、紛争地帯で軍の特殊部隊が経験することはままあるそうですが、ヘリにぶら下がったりしたら、おそらく何らかの処分があるそうです。



紅子:もしも自宅が敵に襲われたら?


管理人:派手な銃撃戦をすると、近隣の人に通報されて、警察が来るでしょ。


その時に、家の中に銃や刀剣や防弾チョッキがあったら、警察に「これは何ですか」と疑われます(警察も国内のスパイを摘発したがっています)



よって、応戦する場合、


・家の中の分厚い本(ハードカバーの図鑑、電話帳など)を胴体にガムテープで巻いて、即席の防弾チョッキにする。


・武器は民家にあってもおかしくない、バットやゴルフクラブなどで応戦する。


・場合によっては、週刊誌や新聞を水で濡らして絞って縛り、釘などをガムテープで巻きつけた「鬼のこんぼう」みたいなものも武器になる。


・シャーペンやボールペンで相手の眼を突く、かみつく、男性なら股関節を狙う、など、


駆け付けた警察に


「窃盗団に襲われたので、手近にあったもので応戦しました。正当防衛です。」



と言い張るのが、リアルスパイの流儀だそうです。



紅子:噛みつかれ、シャーペンで刺されるのが肉弾戦のリアルなのね。




管理人:そもそも、「スパイは世界で2番目に古い職業」と言われるほど昔から存在したと言われています。


スパイ技術が大いに発達したのは、実は「ディミトリ」の時代。モンゴル帝国がヨーロッパなど世界中を支配下に置いた頃だそうです。


モンゴル人のスパイが、ヨーロッパ世界やイスラム世界で直接動き回ると、人種的違いから現地で”目立ちすぎる”ため、


敵国に住んでいる現地の人間を買収して「協力者」にし、情報を得ていたそうです。



現代でも、スパイの大事な仕事は、直接ターゲットの敷地に潜入して情報を盗み取るよりは、


・ターゲットに近い人に接触し、仲良くなる。


・裏カジノなど悪い遊びを教える、美女を紹介するなど便宜を図る。


・相手がカジノで負けてすってんてんになったり、美女とねんごろになった頃合いを見計らって、札束や証拠写真をちらつかせて脅し、情報を提供させる。



紅子:・・・つまんね。


管理人:世の中にはCIAが協力した「リアルなスパイ映画」もあるのですが、



映画『ゼロ・ダーク・サーティ』予告編



911全米同時多発テロの首謀者にしてテロ組織アルカイダの指導者、ビンラディンの殺害計画が題材のサスペンス。


CIAの女性分析官の姿を通し、全世界を驚がくさせた同作戦の全貌を描き出す。


メガホンを取るのは、アカデミー賞で作品賞などを受賞した『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー。


『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』などで注目のジェシカ・チャステインが、狂気にも似た執念でビンラディンを追跡する主人公を熱演。


リアル志向のアクションやドキュメント風の映像も見ものだ。


CIAの女性分析官が、ひたすら盗聴器の録音や衛星画像とにらめっこしていたり、


”リアル志向のアクション”って、正直なところ、観ていてワクワクするようなものでも無いせいか、あまり大ヒットしなかったようですね。



紅子:『カジノ・ロワイヤル』は現実離れしてカッコイイまかボンドだからこそ味わえる、魅力的なスパイの物語なのですね。