宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

なぜ宝塚に国歌斉唱のオファーが回ってきたのだろう



お盆明けに文春砲がすっぱ抜いてくれない限り、永遠の謎ですが、文春大好きゲスの極み(元)乙女、連休にどこにも行けないので、宝塚歌劇団が選ばれた理由について、ゲスの勘繰り考察をしてみた。





個人的に、開会式で国家斉唱されたMISIAさんは、予想していたんですよ。



オリンピック開幕前の4月、「クラッシック声楽家190人が選ぶ本当に歌が上手い現役歌手50人」という企画があって、



1位 MISIA
2位 玉置浩二
3位 島津亜矢
4位 Superfly
5位 新妻聖子
6位 井口理(KingGnu)
7位 小田和正
8位 宇多田ヒカル
9位 氷川きよし
10位 久保田利伸


このトップ10の方々、皆すばらしい歌唱力をお持ちで、その中で「君が代を歌いこなせて、映像映えする」方となったら、MISIAさんかなあ、と。


で、閉会式ですよ。個人的には、新妻聖子さん、あるいは限界突破した氷川きよしがドレス姿で君が代を歌うのか?と思っていたのですが。



仮説1 個人より団体のほうが頼みやすい&受けやすい


過去の北京、ロンドン、リオデジャネイロオリンピックでの開会式&閉会式で誰が国家を歌ったのか調べてみたのですが、意外と大御所歌手は少なくて、地元の少年少女合唱団など、団体が歌っている例が多かったんですよ。



団体で歌うほうが、独唱よりもプレッシャーは減るでしょうし、万が一オリンピックのスケジュールがずれ込んだりしても、普段組ごとに分かれて活動している宝塚なら、代替の対応をしやすい。



仮説2 「100年以上の歴史」

東京のオリンピックで、兵庫の歌劇団に話が回って来た理由は?


東京では藤原歌劇団(1934年創設)とか、二期会(1952年創設)とかがオペラ公演を行っておりますが、実は創立100年経っていない。宝塚歌劇団のほうが歴史は古い。


「歌うのは100年以上の歴史を持つ宝塚歌劇団の皆様」と世界にアナウンスできるのは大きい!今後海外ミュージカルの版権交渉をするときも、「オリンピックの閉会式に出演した団体です」と言える。


仮説3 他に無い世界観を持っている


「コンセプト不明」と言われがちな閉会式ですが、閉会式のコンセプトが公式に発表されていて、


<東京2020オリンピック競技大会閉会式コンセプト>


Worlds we share

17日間の大会を経て、私たちはそれぞれに違う個性や文化、経歴を持つ人々が、スポーツを通して互いに高め合い、理解し合う姿を目にするでしょう。


この経験こそが多様性と包摂性を考える糧となり、また、次に始まるパラリンピックへと繋がっていくと考えます。


たとえ同じ場所に居られなくても、同じ感動をシェアできたことを忘れずに、未来へとつなげていけるセレモニーになることが閉会式において最も大切なことだと考えます。


閉会式のひと時が、これからの未来に、一人ひとりが想いを巡らす時間になればと願います。


“Worlds we share”という表記は、本来「世界」は「The World」と表記するところを、「Worlds」と表記することで、一人ひとりが異なる世界を持っている様相を表し、「一人ひとりの持つ異なる世界を共有しあって生きている」ということを表現しています。


オリンピック賛歌を、ソプラニスタ(ソプラノの音域をもつ男性歌手)である岡本知高さんが歌って絶賛されておりましたが、


岡本知高さんは、体質的に声変わりをしないまま成人した、“コントラバスにヴァイオリンの弦が張られている”ような声と肺活量を持つ、彼だけの世界観を持つ歌い手。


宝塚も、海外の数多の歌劇団とはまた違う、無二の世界観を持っていて、無二ゆえにこの変化の激しい興行の世界で生き残り続けている。


そこが「一人ひとりの持つ異なる世界を共有しあって生きている」というコンセプトに合致したのかな?