宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

聖火リレーアンバサダーは男女半々なのに万博は男ば・・あれ?

万博アンバサダーの方々の顔ぶれ


・コブクロ    (ミュージシャン)

・佐渡 裕    (指揮者)

・ダウンタウン  (タレント)

・宝塚歌劇団   (エンタ-テインメント)

 ※聖乃、風間、縣、極美、風色

・松本 幸四郎  (歌舞伎役者)

・山中 伸弥   (京都大学iPS細胞研究所 所長・教授)



男ばっかりやなー。だいたいこういうのって

東京2020聖火リレー公式アンバサダー


・野村忠宏さん(オリンピアン)

・田口亜希さん(パラリンピアン)

・石原さとみさん(女優)

・サンドウィッチマンのお2人(漫才師)



ほら、男女半々・・・


あ!・・・あがたー、ごめん。あなたを男性枠で見ていた(汗)
宝塚歌劇団自体、女性枠だわ。ヅカ脳だなー私。正しくは


男性:7人
男設定の女性:5人


うん、やっぱり女っ気が足りない(笑)


でもこれ外国の方が見たら、女性だけの劇団なのに、なぜ男役ばかり5人なんだ、とか言われそうですね(汗)ヅカファンも娘役に薄情やね。こういう場合「娘役が入ってない!」とかあまり言わないもんね(笑)

望海風斗「歌っている」ことすら忘れさせるアクアヴィーテな歌い手

望海さんの退団発表を受けて、宝塚史に残る稀有な歌い手への、超個人的なファンレターを綴ります。

「歌がうまい」にもいろいろある

例えば外部の音大卒のオペラ歌手にも、ものすごく歌がうまいんだけど(当たり前)、芝居と歌が分離していて、これはオペラという芝居仕立てで歌う必要があるのだろうか?という方もいます。


また宝塚でも、多少音程が怪しくても(汗)芝居っ気で乗り切って魅せてくれる方もいます。


技術の縫い目を見せない

望海さんの歌って、逆説的な表現ですが、「歌っている」ことを忘れさせてくれるんですよ。「天衣無縫=天女の衣は縫い目が無い」といいますが、彼女は「今がんばって超絶技巧で歌っています!」という技術の縫い目を見せない。


そして歌と演技が分離していなくて、シームレス。歌うたび客を役の感情の渦に引きずりこんで、客自身もとんでもなく劇的な体験をしたような気にさせてしまう。


音源を繰り返し聞いても、全く同じ歌唱のはずなのに、聞くたびに新しい感情が、今沸いてくるような瑞々しい感動がある。そしてまたあの歌が聞きたくなる。


望海さんの歌=アクアヴィーテ

安い酒ほど、「酒」であることを主張して喉につっかえる。上質な酒は命の水(アクアヴィーテ)のようにするすると喉を潤し、極上の陶酔の記憶だけを残してくれる。


望海さんの歌声も、極上のアクアヴィーテでありました。これから千秋楽まで、彼女はどこまでの高みに上ってゆくのでしょう。見届けさせてくださいね。

万博アンバサダー発表!あれ、鷹翔さんは?

「2025年日本国際博覧会アンバサダー」発表!

このたび、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会からの要請を受け、「2025年日本国際博覧会アンバサダー」に、宝塚歌劇団として就任することとなりました。


つきましては以下の5名が、関連イベントごとに出演いたします。

(花組)聖乃 あすか

(月組)風間 柚乃

(雪組)縣 千

(星組)極美 慎

(宙組)風色 日向 

あれ、鷹翔さんは?

  
わわわ、私、縣さんが大好きなんですけど、彼女が万博イベントで
「それでは、アンバサダーの縣千さんに「万博テーマソング」と「すみれの花咲くころ」の2曲をご披露いただきます!」
ってなるのか!頑張れ、がんばれ、あ・が・た!


個人的に、4名については「なるほど、そうかあ」なんですけどね。なんで縣さんが入るなら、同期の鷹翔千空さんが入っていないんだろうなあ・・・彼女もこの世代のバリバリ路線だよね?実力も申し分ないし。


(あ、もちろん風色 日向さんが力不足などという気はございません。)


「世間が思う男装の麗人顔度」も選考基準?


路線男役の顔の系統には、大きく分けて2種類あると思うんです。


「男装の麗人顔」:明日海、朝美 など
「男顔」:真風、愛月、鷹翔 など


世間一般の人に「タカラジェンヌのイメージを思い浮かべてください」というと、たぶん「男装の麗人顔」系統の顔を脳内に描くのではなかろうか。アンバサダーの5人は、世間の宝塚イメージに沿う「男装の麗人顔度」で選抜したとか?・・・ないか。


あー劇団はいつも、ファンにソワソワの種をまいてゆく(笑)

ナウシカ歌舞伎に初めて宝塚を見た時の衝撃を思い出した


新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』ディレイビューイング本予告


あの「なんじゃあ、これは!」の衝撃をもういちど

覚えていますか?宝塚を初めて見た時の衝撃と戸惑いを。


劇場を取り巻くファンの熱い目つき、パンフのがっつり舞台メイクの写真にぎょっとしたこと。劇場の広いロビー、シャンデリア、燃えるように真っ赤な絨毯や客席にテンションが上がったこと。


幕が開いて、初めて男役さんの声を聞いた時、「え、これ男?やだ、かっこいい、でも女性だよね、えーと、どうしよう♡」とときめいて。


正直、長年ヅカファンをやっていると慣れてきて、あーだこーだ不満も言いながら見るようになってしまいます。知る哀しみです。


未知の衝撃を脳みそフル回転で処理していた、あの体験をもう一度味わいたい!そうだ、歌舞伎を見ようと思ったのですが、さてきっかけがない。


近所の映画館で「ナウシカ歌舞伎」をディレイ上映すると知り、行ってまいりました。やっぱり初めて行くならあらすじを知っているお話のほうがいいよね。


主な配役

・ナウシカ:尾上菊之助(寺島しのぶの弟)
御年42歳であります。(歌舞伎はすみれコードないよね 汗)正直に申し上げますと、寺島しのぶさんがナウシカ役をやっている感があって、脳がなかなか彼を「ナウシカ(16歳)」と認識してくれず(汗)

見惚れるというよりは「これが女形の発声、所作かあ、勉強になるなあ」と思って拝見しておりました。けがの影響もあったのかなあ、見せ場や動きが少なくて、本人も不本意なところはあっただろうな。


・クシャナ役の中村七之助さん(いだてんの主役の中村勘九郎さんの弟)
今回の実質主役!本人は30代ですが、女将軍の役柄的に違和感が少なく、アニメに寄せた白い甲冑にマントを翻す所作が、女形の優美さと、リアル男性の筋骨の織りなす颯爽とした風情があって、カッコイイ!歌舞伎の女形なのに宝塚の男役さん感がある(驚)


宝塚のアニメ・漫画原作ものの演出

宝塚ではすみれコードの縛りはあるんだけど、原作の世界観を壊さないよう、主役はもちろん、それ以外の脇役の演技プラン、背景、衣装デザイン、小道具など細部まで慎重に統一されていますよね。ポーの一族の世界に江戸の長屋のおっちゃんは出てきませんよね。


歌舞伎のフォーマットは腐海のようにすべてを飲み込む

予告編のとおり、音楽、背景や王蟲はアニメに寄せております。衣装は、ナウシカとクシャナ姫は原作の面影を留めておりますが、脇の兵士や民の衣裳は完全に歌舞伎のまんまです。ヅカでいうと、谷先生がバウでやる落語に出てきそうな長屋のおっちゃんが


「あれ、そこにおわするは、虫愛ずる姫とうわさの 風の谷に住まいいたすといふ ナウシカ殿ではありませぬか ささ こちらへ」 全編この調子です。


女形芸、宙乗り、見得、本水、語り口調・・・400年続く歌舞伎演出の様式美(フォーマット)が腐海のようにナウシカ世界を飲み込んでいるように思いました。


うーん、原作ファンとしては、脇役の方の演技プランや衣装の世界観に、もっと統一感があればより満足度が増したのに、という思いはあります。もし再演があるならば、脇役の方達の衣裳を、もっと原作寄りで用意してください松竹様。


いつか歌舞伎座の歌舞伎を見たくなった

初心者にとっては「歌舞伎の様式美ってどんなもの?」と勉強になりました。が、これは普段歌舞伎座でやっている歌舞伎とは別のものなんだろうな、とも思いました。いちど歌舞伎座に遠征してみたいな、という目標ができました。



「ナウシカ歌舞伎」まだ映画館で上映中ですので、ご興味のある方はいちどいかがでしょう。


ローチケ ディレイ上映案内
https://l-tike.com/play/mevent/?mid=468200

花組「アウグストゥス」まさか理事降臨ではあるまいな


花組次回本公演、古代ローマとな!

公式あらすじ

ドラマ・ヒストリ

『アウグストゥス-尊厳ある者-』

作・演出/田渕 大輔


ローマ史上初の皇帝となり、「尊厳者」を意味する“アウグストゥス”の称号を贈られたオクタヴィアヌス帝。彼はいかにして、志半ばで死したカエサルの後継者となったのか?

カエサルの腹心・アントニウスや、ブルートゥスらとの対立の果てに、「パクス・ロマーナ(ローマの平和)」の境地に至った若き英雄の姿を、フィクションと史実とを織り交ぜて描く。

紀元前46年。政敵ポンペイウスを討ち、ローマに帰還したカエサルの凱旋式当夜。ユリウス家の邸では、カエサルと敵対していた貴族たちとの和解の宴が催される。そこに現れた招かれざる客…それは、今は亡きポンペイウスの娘・ポンペイア。彼女は無謀にもカエサルに斬りかかり、父の仇を討とうとするが、ユリウス家の末裔であるカエサルの大甥・オクタヴィウスがそれを阻止する。オクタヴィウスは、ポンペイアを赦す事こそ真の和解の印だとカエサルに訴え、彼女を助けようとするのだが…


配役は?

オクタヴィアヌスの青年期~壮年期までやるとすると、ライバルとなるアントニウス
(クレオパトラの愛人)役は瀬戸さんかな。クレオパトラは誰だ。カエサルは・・・


そういえば2006年、ちょうどこの時代を背景にした「暁のローマ」というお芝居を月組で上演しておりました。
参考までに配役を

2006年 暁のローマ 配役

主な配役 本公演 (新人公演 )


カエサル 轟 悠 (星条海斗 )

ブルータス 瀬奈じゅん( 龍 真咲) 

ポルキア  彩乃かなみ( 白華れみ )

*~*~*

カシウス 大空祐飛( 白鳥かすが )

アントニウス 霧矢大夢 (明日海りお )

オクタヴィアヌス 北翔海莉 (光月るう )

クレオパトラ 城咲あい (夢咲ねね )


・・・ちょっと待って。カエサル役に理事降臨再びではあるまいな?


注:もちろん主演という意味ではありません。理事も本公演に降臨するなら、そろそろ脇の重鎮、ゴッドファーザー的役回りに移行してくれないかなーという希望的観測です。