宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

宝塚歌劇団 公演中止!

新型コロナウイルスの感染拡大防止につきまして、宝塚歌劇では、公演を実施する各劇場内の感染予防に最大限努めるとともに、お客様にも予防をお願いしてまいりましたが、この度2月26日(水)の政府の感染症対策本部の方針を受け、国内での感染拡大防止を第一に考えたうえで、2月29日(土)より当面の間、下記公演(貸切含む)を中止させていただきます。ご観劇を心待ちにし、楽しみにしていただいていたお客様には深くお詫び申し上げます。

チケット料金の払い戻し方法につきましては、後日、宝塚歌劇公式ホームページにてご案内いたします(振替公演の予定はございません)。なお、払い戻しの際には、お手持ちのチケットが必要となりますので、大切に保管くださいますようお願いします。

なお、2月28日(金)の公演及び宝塚友の会イベントは予定通り実施させていただきます。ただし、ご来場いただけないお客様には中止公演と同様にチケット料金の払戻しをご対応いたします。



〇星組宝塚大劇場公演

『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』『Ray -星の光線-』2月29日(土)~3月8日(日)

〇雪組東京宝塚劇場公演

『ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)』2月29日(土)~3月8日(日)

〇月組東京建物Brilliaホール公演『出島小宇宙戦争』2月29日(土)~3月1日(日)


今後変更がございましたら随時、宝塚歌劇公式ホームページにてお知らせいたします。


 ああ、ついに・・・


「出島小宇宙戦争」は、映像はスカステの初日映像しか無いのかな?せめて初日のカメラ1台撮影のものでもいいので、スカステで見たいです。

年間死亡者1万人 インフルエンザにも気を付けて

コロナウイルス流行により、轟さんのディナーショーがディナーなしのショーのみ実施になったそうです。(パレスホテル東京の措置)

轟 悠  重要なお知らせ


新型コロナウィルス感染拡大の状況を踏まえ、2020年2月27日(木)・28日(金)に開催を予定しております「轟悠ディナーショー Yū Sparkling Days」はお食事の提供を中止し、ショーのみで開催させていただきます。お食事も楽しみにしていただいた皆様には大変ご迷惑をお掛けいたしますこと、心よりお詫び申し上げます。なお、残念ながらご来場が叶わないお客様におきましては、払い戻しを実施させていただます。


また、場内での感染予防対策は十分に行って開催いたしますが、37.5度以上の発熱があるお客様や体調がすぐれないお客様については、ご来場をご遠慮くださいますようご理解・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。


季節性インフルエンザもまだ流行しています。

厚生労働省HPより

例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。

また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。

実はインフルエンザは死亡率0.1%の怖い病気です。


現時点で宝塚の公演がどうなるかはわかりませんが、


熱があっても解熱剤を飲んで、満員電車で劇場(あるいは会社)に行く


ことはやめましょう。現時点ではコロナウイルスよりも、インフルエンザで亡くなる方がはるかに多いです。


「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」外出せず療養に努めましょう。

FLYING SAPAの元ネタを推測!水星ポルンカ=惑星ソラリス?

注 これは、ウエクミ先生が「FLYING SAPA」を構想するうえで、インスピレーションを受けたかもしれない映画についての妄想推測です。


前回の妄想推測はこちら

公式あらすじ

未来のいつか、水星(ポルンカ)。過去を消された男。記憶を探す女。謎に満ちたクレーター“SAPA(サパ)”。到達すれば望みが叶うという“SAPA”の奥地。夢を追い、あるいは罪に追われてクレーターに侵入する巡礼たち。過去を探す男と女もまた、その場所へ…。


ウエクミ先生にインスピレーションを与えたかもしれない映画

ストーカー [Blu-ray]
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キングレコード
2018-07-04
DVD

隕石の落下か、宇宙人の残した痕跡か――。地上に忽然と出現した不可解な空間「ゾーン」。ゾーンの奥には人間のいちばん切実な望みをかなえる「部屋」があるといわれ、そこへの案内人は「ストーカー」と呼ばれた。武装した警備隊の厳重な警備をかいくぐり、命がけでゾーン内へ侵入するストーカー、教授、作家の3人。いくつもの障害を乗り越え、彼らはなんとか「部屋」の入り口まではたどり着くのだが…。

惑星ソラリス Blu-ray 新装版
惑星ソラリス Blu-ray 新装版
IVC,Ltd.(VC)(D)
2016-06-24
DVD

人間は過去の出来事や故人の想い出を意識の奥底にしまいこんできた。太陽系とは別の銀河系に属する惑星ソラリスの理性をもつ海は、想像を絶する独自の理性をもつ超知性体であり、その海は人間の潜在意識を実在する形に変換する不思議な能力をもち、人間の理性とのコミュニケーションを拒み続けてきた。その謎を解くためにソラリスの海に浮かぶ宇宙ステーションに到着した心理学者は、目の前に10年も前に自殺した妻が突然に現れて驚く…。

ね、これ、FLYING SAPAあらすじと共通点があると思いません?

妄想ストーリー

過去を無くした主人公オバク(真風)は、自分が何者かを探すために、到達すれば願いが叶うという謎に満ちたクレーター“SAPA(サパ)を目指す。追撃者ノア(芹香)の抵抗をかいくぐり、ついにSAPA奥地に潜入する。


そこは、潜入した人間の潜在意識が実体化される不思議な部屋。オバクは昔自殺した彼女ミレナ(星風)そっくりの人物と再び出会う。だが、ミレナはSAPAが作り出した幻、オバクに関する記憶が無いー彼女は、ミレナなのかー?


以上、妄想劇場でした。

FLYING SAPA(フライングサパ)配役から あらすじ意訳を試みる


※これは、ウエクミ先生のオリジナル新作の内容を予想しようという、3連休に家に籠っていて暇すぎる女の無謀な妄想です。

公式あらすじ

未来のいつか、水星(ポルンカ)。過去を消された男。記憶を探す女。謎に満ちたクレーター“SAPA(サパ)”。到達すれば望みが叶うという“SAPA”の奥地。夢を追い、あるいは罪に追われてクレーターに侵入する巡礼たち。過去を探す男と女もまた、その場所へ…。

追撃者から逃れて、2112時間続く夜を星空の孤児たちは彷徨する。禁じられた地球の歌を歌いながらー

ウエクミ先生ー、客に説明しようという気があるんですかー!

配役一覧

オバク :真風 涼帆 

ミレナ :星風 まどか   

ノア :芹香 斗亜

キュリー夫人 :京 三紗

総統01: 汝鳥 伶

タルコフ :寿 つかさ

スポークスパーソン101 :紫藤 りゅう

タオカ: 留依 蒔世

ペレルマン: 瑠風 輝

ズーピン: 優希 しおん

イエレナ: 夢白 あや

気になる役名

京三紗さんの役名が「キュリー夫人」となっているけれど、19世紀の放射線研究の話でもあるまい。ははーんこの話、ヤング谷先生の「出島小宇宙戦争」系統の、実在の人物の名前と設定を借りたパラレル世界ファンタジーだな。


ざっと調べた結果、上記の赤字の人物の元ネタらしき人物・設定を考えてみた

ミレナ・イェーセンツカー→(チェコの作家フランツ・カフカの恋人)

ノア→(ノアの方舟?)

キュリー夫人→(ポーランド人。放射線の研究でノーベル賞を2度受賞)

総統→(独裁国家の指導者を指すことが多い呼称)

タルコフ→タルコフスキー(ソ連の映画監督)

ペレルマン→(ロシアの数学者。ポアンカレ予想を解決した)

・・・ふむ、ソ連(ロシア)・東欧系統のサイエンス系、フィクション系の名前が多いなあ。


私が気になったのは、組長演ずるタルコフ≒ソ連の映画監督タルコフスキー。


無意識という名の小宇宙

昭和の頃、冷戦時代でもソ連と日本とで学問・芸術分野での交流がありました。ソ連映画といっても、国威啓発の為の「ソ連はすごい♪スターリンはえらい♪」的なものばかりではなく、ロシア文学の香気を感じる文芸的な作品も紹介されておりました。


タルコフスキー監督はSF的作風で世界的に評価された巨匠です。SFと言っても「スターウォーズ」的な宇宙船でワープして、レーザービームを撃ちまくるアレではありません。表面的には宇宙空間を舞台としながらも、本題は


内なる小宇宙=「人間の無意識」という底知れぬ恐怖、知りえぬ謎



自分は本当は何を求めているの?大人になるにつれて、自分で自分にジュモンをかけて見ないふりをしている「何か」について、哲学的対話と、美しい映像美で観客に問いかける作風で知られています。


ね、ウエクミ先生こういうの好きそうじゃありません?


次回(あるのか?)、タルコフスキーの映画とFLYING SAPAのあらすじとの共通点を考察してみます。


水星で人類が生存できるのかの考察はこちら

媚びない娘役 真彩希帆を称える

歴代の贔屓が私の元号

去年の今頃、テレビでは「平成を事件簿で振り返る特集」みたいな番組がたくさんあった。私は、そんな他人の事件簿より、スカステを付けたら不意に映る昔の贔屓の舞台に、そのころの自分、時代の匂い、空気感みたいなものをありありと思い出す。歴代の贔屓が私の「元号」みたいなものである。


女性ばかりの劇団の男尊女卑

1991年に上演された、小池修一郎先生の宝塚版「華麗なるギャツビー」初演には


「女の子が勉強ばかりしていると、可愛げが無くなって、お嫁にいけなくなるよ」
「女の子は、きれいな おばかさん が幸せなのよ」


というセリフがあった。


ワンス~と同じ禁酒法時代、1920年代のアメリカの「時代劇」のセリフなんだけれど、昭和から平成に元号が変わっても、うちの田舎にはそんな空気がまだ残っていた。女性が才能を見せると「才あがり=才能を見せて調子に乗っている」と陰口を言われた。


平成の30年間は、日本社会のそんな「やな感じ」を少しずつ改善していった時代だった。


でも21世紀になっても宝塚歌劇団というところは、女性ばかりの劇団で、男尊女卑な価値観を再構築する不思議なところである。


娘役はあくまで可愛らしく、男役を立てて、寄り添って。娘役が実力を存分に見せると「可愛げが無い」と嫌われる。退団会見も男役トップは一流ホテルを借り切って、娘役は劇団事務所で、みたいな価値観。


自分は宝塚が大好きなんだけれど、そんなところは正直、好きじゃない。


コパカバーナの衝撃

雪組 大劇場公演「Gato Bonito!! 」のライビュを見た時のこと。望海さんと真彩さんが掛け合いで歌う「COPACABANA」のシーン。真彩さんが、トップ男役に向かって、真剣勝負に挑む剣士のような目をして歌っているのが大写しになった。


私は映画館の客席で「喰われる」と思った。娘役の真彩さんが媚びずに闘いを挑んでいる。それを全力で受け止めて、客に宝塚史上でも稀な「歌の真剣勝負」に酔いしれる陶酔を与えてくれる望海さん。


望海さんの退団会見より

~相手役の真彩希帆について~


「彼女は下級生ながらも私とともに走り、闘って、存分に力を発揮してくれました。私一人では決して見えなかった世界を広げてくれたことに感謝すると同時に、最後まで一緒に成長していけたらと思います。」


ああ、男役至上主義の宝塚で娘役がトップさんと共に走り、闘って、存分に力を発揮して。望海さんに「一人では決して見えなかった世界を広げてくれた」と言わしめた真彩さん。


将来、私は平成から令和へと元号が変わった「雪組娘役トップに真彩希帆がいた時代」を、この劇団の娘役の在り方の転換点を示す「元号」として振り返りたい、と願う。


露骨に言われなくても、「女の役」を演ずることがなんとなーく重苦しい今の風潮を蹴飛ばして、娘役さんが朗らかに、存分に実力を発揮して、生意気と言われない宝塚(そしてジャパニーズ)であってほしいと思うのだ。