宝塚 ライビュ専科の地方民のブログ

宝塚を「好き」という気持ちを因数分解してみたい、という思いで綴っています

ロマノフ御用達「KUSUMI TEA」アナスタシアの愛した永遠の定番


宙組公演期間限定商品「KUSMI TEA(クスミティー)」アナスタシア販売中!


「KUSMI TEA(クスミティー)」アナスタシア

【取扱店舗:レビューショップI】


宙組公演と同名で日本で不動の人気ナンバーワン、世界中で大人気のベストセラー商品の「アナスタシア」を販売。


ブラックティーに、ベルガモット、レモン、ライム、オレンジの花の香りをブレンド。ロシア、ロマノフ王朝時代の皇帝ニコライ二世の皇女であるアナスタシアのストーリーからインスピレーションを受け、メゾン創業者のパヴェル・クスミチョフ自らレシピを創り出したアイコニックなフレーバー。


アナスタシアは世界中で高い人気を誇る、クスミティーを代表する紅茶です。


アナスタシア

茶葉25g缶 1,296円

ティーバッグ10個入り 1,620円   


「KUSMI TEA(クスミティー)」って?



クスミティーの歴史をたどると、その起源は帝政ロシア時代。


ロシアで農家の長男として生まれたパヴェル・ミハイロビッチ・クスミチョフ(Pavel Michailovitch Kousmichoff)氏が紅茶商を志し、1867年、サンクトペテルブルクにティーハウスを開業。貴族や皇族の間で喫茶文化が息づいていたこともあり、御用茶として名を馳せるようになります。


その後1917年、ロシア革命の混乱から逃れるために、クスミチョフ一家はフランスに亡命。そして、パリの地でクスミティーというメゾンを開き、現在に至っているのです。




Kusmi Tea... made in Le Havre



本場のロシアンティーとは

寒くなってきましたね。こんな時はロシア風に、紅茶にジャムを溶かして・・・



え、違うの?


ロシアンは、まずジャムを口に含んでから、紅茶を飲む!


紅茶は卓上のコンロ(サモワール)でお湯で煮出して濃い目に入れて、
飲む前にまた熱湯を足して、熱々でいただくのがロシア流!
(日本の「鍋を囲む」みたいなノリ?)


ジャムを使うのは、砂糖が貴重品だった時代、果物のジャムで甘味をつけていた名残だそうです。


とにかく紅茶は熱々で! ミルクティーは流行らないみたい(お茶が冷めるから)


紅茶の歴史

茶を国内で栽培できる日本と違い、そもそも寒いヨーロッパではお茶の木は育たず、中国などからの輸入に頼っていました。


イギリスなどは福建省から船で輸入していましたが、ロシアまではラクダに茶葉を載せて、月の砂漠をはるばると陸路の旅。


ジャスミンティーは、主に華北(中国北部地方)で、古くなった茶葉を美味しく飲むための生活の知恵として生まれ、発展したそうですが、


「KUSMI TEA(クスミティー)」の茶葉に花の香りをブレンドして、可憐な皇女アナスタシアを表現する、という文化は、華北のジャスミンティー文化に源流があるのかもしれませんね。


英国のレモン入りロシアンティーの起源は、英国からロシア王室にニコライ二世后妃として嫁いだアレクサンドラが、祖母ヴィクトリア女王に振る舞った紅茶という説が有力です。


また日本のジャム入りロシアンティーは、砂糖が手に入りにくかった20世紀前半に、砂糖代わりの甘みとしてヴァレーニエを加えた紅茶を旧満州などで飲んだ退役軍人が、帰国後に開店したロシア料理店のメニューから広まったと考えられます。


米国風ロシアンティーも、宗教の自由や内戦、革命から亡命した移民の人々の習慣が、形を変えて伝わった名残りです。

明日海りお、男役声でエドガーの「その後」をナレーション「ポーの一族秘密の花園」






『ポーの一族 秘密の花園』第1巻PV(ナレーション:明日海りお)



花組公演『ポーの一族』初日舞台映像(ロング)

男役声って官能的だよね


あー、私、宝塚ファンを続けている理由の1つは、「男役の声に色気を感じる」せいかもしれない。


男声でも女声でもない、のどぼとけがない低音ボイス。


男声のように野生的で官能的で、でも骨格が違うから甘く軽いのよね。私は男役の歌の音程より、セリフの声質に官能を感じているのかも💛


(私の贔屓たち、顔の系統は全く違うけど、体格は共通しているのよね)




・・・なんの話だっけ💦


「ランプトンは語る」に繋がるエピソード「秘密の花園」

アランはエドガーの血を受けてポーの一族に加わるも、キング・ポーの濃い血を受けたエドガーとは違って、メリーベルに似て虚弱ですぐ熱を出し、ひたすら眠り続ける体質になってしまう。


エドガーは眠り続けるアランを守るため、クエントン卿の屋敷を訪れる。


そしてクエントン卿は実在の有名な絵画であるトーマス・ロレンスの「ランプトンの肖像」に模して、顔だけエドガーにした絵を残す。


↓トーマス・ロレンスの「ランプトンの肖像」はこちらから


そんな不思議な肖像画を巡って、後世の人間達が絵のモデルについて推測する(&連載当時の読者にとっては、時を超えるポーの一族の世界観を解説する回だった)、


「ランプトンは語る」というエピソードに繋がる外伝です。


前日譚なので、ポーの一族の原作をご存じの方も、初めて「秘密の花園」からお読みになる方も、楽しめますよ♪




ポーの一族 秘密の花園(1) (フラワーコミックス) [ 萩尾 望都 ]

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聖乃蘭丸って「ヒロインを応援するオネエの親友」枠を超えているよね


聖乃さん演じる蘭丸くん、いい味をだしていますよね。


あの役柄、ハリウッド映画のラブコメだと、ヒロインの恋路を応援するやたら陽気なオネエ枠💦だよね



なぜこの「ゲイの親友キャラ」が批判されるのかというと、このキャラは自分自身の人生とか内面を持つことを一切、許されていないからです。


何の仕事をしているのかとか、人生でどういう問題を抱えているのかとか、そういったことが全然描かれず、異性愛者のキュートなヒロインのことを無条件で愛して助けてくれます。


観客の同性愛嫌悪を刺激しないよう、性生活についてはほとんど触れられません。


さらにたいがいは「ゲイの男性は美的感覚が優れていてオシャレだ」というステレオタイプも絡んでおり、ヒロインの着るものとか髪型とかを決めるのにアドバイスをしてくれます。

そうそう。ハリウッド映画のラブコメで、なぜかしらんヒロインの恋路を全力で応援してくれて、


ドジなヒロインがダサいカッコしているのを、ファッションチェックしておしゃれに変身させる、やたら陽気なオネエ!


一昔前のラブコメだと、その手のオネエは普段何をしているのか、職業とか内面とかよくわからない、賑やかしのためにおるんかい!なキャラになりがちなのよねえ。


日本の芸能界に昔からいらっしゃるオネエの方々の芸風も、ひょっとしたら視聴者が求めるステレオタイプなオネエ像に、あえて寄せているのかな?と思うところもある(もうこれは視聴者にはわからないけれど)



で、蘭丸ですよ。


ヒロインの幼馴染の歌舞伎の女方、という設定にして、紅緒への恋心や、女性らしさにこだわることも仕事への矜持として無理なくコミカルに表現し、


第2幕の紅緒と少尉の再会のきっかけに日本舞踊で協力する、作品世界に血の通ったキャラとして存在していて、


70年代の作品ですが、今見ても上手いなあ、と思いました。

10日アクリルカード再販売!使い方アイデアもご紹介!


やっほー紅子でーす。


前回あっという間に完売しちゃったアクリルカード、11月10日(火)全種類再販決定!




キャトルレーヴオンラインでは、2020年11月10日(火)10時より再販売致します。

※お一人様3点までのご購入とさせていただきます。あらかじめご了承ください。

前回買い逃した方も、


贔屓が多すぎて「お1人様3点まで」では全然足りなかったあなたも、


お忘れなく💛



え、何に使うのかって?


フレームの内側がクリアなので、好きな場所を背景にスターとの記念撮影が楽しめます♪

ほかにも、クリアな部分に💭ふせんを貼って、ToDoリストやお買い物リストを書き込むとあら不思議。


上司や家族からの頼まれごとは「あーめんどくせえ めんどくせえ」と思う時があっても、贔屓の頼みなら



「ママ、来週の月曜日までに、図工の材料のラップの芯と、ベルマークも集めておいて」


「メモメモ・・・月曜日、ベルマーク   あなたとご一緒なら、どこへでも💛」


「?」


と、面白き ことも無き世を 面白く 過ごせるかもしれなくってよ♪



祝『アナスタシア』初日革命で宝塚にバレエとモロゾフがやってきた


歴史認識は時代により変わる


歴史についての認識、例えば「そういえばフランス革命ってなんだったんだ」という認識は時代の変化につれて大きく変化しており、


宝塚でも「スカーレット・ピンパーネル」初演の時、小池修一郎先生は


「宝塚でフランス革命といえば、オスカルが命を賭して戦った「自由・平等・博愛、革命ばんざい!」なのに、


革命の悲惨な現実、ロベスピエール独裁となったフランスを茶化すような作品は宝塚ファンに受け入れられるのだろうか?


と不安で夜も寝られなかったそうです。


ところが「スカーレット・ピンパーネル」は大好評、今では宝塚の大切なレパートリーになったわけで、


宝塚ファン(日本人)のフランス革命観も時代によって変わってきた、ということでしょう。


と思っていたら、ついには宝塚でロベスピエール本人を主役にした芝居をやるんだから、


思えば遠くへきたもんだ。


ロシア革命ってなんだったんだ

ウエクミ先生は「世界史のできごと○○周年」がお好きなようで、『フォルテッシモ』は本来ヴェートーヴェン生誕250周年の2020年に上演するはずでしたし、


「神々の土地」が上演された2017年は、「ロシア革命100周年」でした。


同じく宙組で、ロシア革命103周年の11月7日、『アナスタシア』初演、という奇遇であります。


ところで、「ロシア革命」ってなんだったんでしょうね。


ロシア革命について共産党が語る


 ロシア革命が起きた20世紀初めの世界は「資本主義が世界を支配する唯一の体制とされた時代」(日本共産党綱領)でした。世界中の圧倒的地域を植民地として支配していた英、仏、独、露などの「列強」は、その再分割をめぐって、第1次世界大戦(1914~18年)を引き起こしました。


 こうしたなか、皇帝(ツァーリ)による専制体制が敷かれていたロシアでは、「平和とパン」を求める国民の要求が高まり、1917年3月(旧暦2月)、首都ペトログラード(現サンクトペテルブルク)で労働者のストとデモが起き、これをきっかけに帝政が崩壊、臨時政府が樹立されました(「二月革命」)。


 しかし、臨時政府は戦争を継続したため、即時講和・食糧・土地を求める労働者・農民の運動の高まりの中で、レーニン(1870~1924年)が率いるボリシェビキ(ロシア社会民主労働党内の革命派)の指導のもとで労働者・兵士らが11月7日(旧暦10月)、武装蜂起して臨時政府を打倒。労働者・兵士・農民ソビエト(ロシア語で「会議」の意)が権力を握りました。


 「十月革命」によって、人類の歴史ではじめて資本主義から離脱して社会主義への道に踏み出そうという試みが始まりました。

日本共産党によると、その後のレーニンは偉大であった、全部スターリンが悪い!的なスタンスらしい・・・


管理人は共産党員ではありませんし、宝塚版で政治の話をする気はありませんが、


ロシア革命からのソビエト時代は、内戦と飢餓と粛清(処刑と強制労働による実質死刑)により、凄まじい数の犠牲者(数百万人とも数千万人とも)を出しました。アナスタシア一家の悲劇さえ、数ある悲惨のほんの一例であった。


ソ連崩壊をリアルタイムで見ていた管理人の記憶では、当時は「ロシア革命」とは「壮大な社会実験の壮大な失敗に終わった」という意見が多かった記憶があります。


プーチン政権が、政府主催のロシア革命100周年記念行事を行わなかった、ということが、今のロシアによるロシア革命への評価なのでしょう。




1960年代にロシア革命をフランス革命と並ぶ歴史的革命だと教科書で学んだ旧い世代、そして自由の結果である貧困に苦しむ人々は、今のところこの劇的な解釈の変化にため息をつくしかない。


もちろん歴史は後世、いや後世に支配権を握ったものが決める。だから、もう一度もとの解釈が復活する可能性はある。


実はフランス革命がナポレオンの敗北によって終焉を迎えたころ、フランス革命の解釈は大きく変化した。王政復古の勢いを借りて、フランス革命は不幸な暴徒による革命となり、とりわけロベスピエールがその不幸の象徴となったのである。


しかし、1830年7月革命によって、また形勢は逆転する。その後に続く革命の結果、フランス革命=ブルジョワ革命説が定着するのである。


宝塚歌劇及び神戸らしさを語るうえで欠かせないものと、ロシア革命とは意外な関係があったらしい。


澤田氏によれば、白系ロシア人が生計を立てる手段としては、まず羅紗(らしゃ)や洋服の行商があった。和服から洋服へ日本人の普段着が移行するにあたって、白系ロシア人はこれを促進した。バレエ、ピアノ、バイオリンを教えて優れた弟子を育てたのも彼らだ。


エリアナ・パヴロワは、日本バレエの母とも言われている。1913年に開校したばかりの宝塚音楽学校で、ダンスや歌の教鞭をとった人もいた。


スポーツ界では日本で初めての外国出身プロ野球選手となったヴィクトル・スタルヒン、製菓業界では高級チョコレートを日本にもたらしたフョードルとヴァレンチンのモロゾフ父子やマカール・ゴンチャロフといった人々が有名である。


宝塚大劇場のお土産の定番のゴンチャロフ。ゴンチャロフ氏は、ロマノフ王朝の宮廷菓子職人だったとか。アナスタシアもゴンチャロフの作ったお菓子を食べたのかもしれませんね。


小林一三氏、宝塚音楽学校の講師に本物の西洋を知るロシア人を招聘していたんですね・・・その土台があったから「モン・パリ」をやれたんだなあ。


他にも、管理人の永遠の憧れ、SKD(松竹歌劇団)のスタア、水の江瀧子さん(通称ターキー)



↑この衣装、戦前の制作だけどすごく「シュッ」としてるでしょ♪


ターキー、帝国ホテルで亡命ロシア人が開業していた仕立て屋で、燕尾を作らせたそうです。

↑ターキーについてはこちら

実は歌舞伎にもロシア革命の影響が


バレエ『瀕死の白鳥』
マイヤ・プリセツカヤさんは「王家に捧ぐ歌」初演で振付を担当されました。



Maya Plisetskaya - Saint-Saëns - The Dying Swan



大正時代、ロシアから亡命したバレリーナが日本でバレエ公演を行い、衝撃を与えました。


その結果、歌舞伎の舞踊が



坂東玉三郎、世界中で大絶賛の伝説の舞台!シネマ歌舞伎『鷺娘/日高川入相花王』予告編


舞踊「鷺娘」は江戸時代からある演目ですが、明治時代までは踊りのラストは伝統的ないわゆる見得をきって幕、だったのが、


大正時代、バレエが日本に紹介されて後は、白鷺が雪の中静かに死にゆく演出に変わったそうで。


こんなところにも、革命で追われたロシア人亡命者の残した足跡があるんですね。